これはふくです。 |
は (副助) (一)判断の対象や叙述の内容がその範囲内に限られることを表わす。 「この紙―白い/映画―よく見る/箱―大きいのがいい/親に―話すべきだ/すぐに―分からない/値段―高いが、品―いい/会い―したが、話―しなかった/知って―いるが、今―言えない/雨が降ると―思っていなかった/不合理な話で―ある〔=本当に不合理な話だ〕」 (二)その叙述内容の成り立つ条件に限定を加えることを表わす。 「食べて―寝、食べて―寝する〔=食べているか寝ているかのどっちかだ。赤ん坊の生活の描写もしくはなまけ者の形容〕/毎日顔を出して―催促する〔=そこに来て催促することを日課のようにしている〕/東京―神田の生まれ」 |
です (助動・特殊型) (一)〔体言および体言相当のものに接続して〕断定の意を表わす。「だ」の丁寧形。 「私は田中―/これはだれのでしょうか/いい話でした/会は一時から―」 (二)〔未然形+推量の助動詞「う」は、活用語(いわゆる形容動詞や形動型助動詞を除く)の終止形に接続して〕推量の意を表わす。「だろう」の丁寧形。 「すぐ来るでしょう/いいでしょう/痛かったでしょう」 (三)〔終止形は形容詞・助動詞(ない・たい・らしい)の終止形に接続して〕表現に丁寧さを添える。 「うれしい―/やりたい―」 (四)〔文節の切れ目につけて〕もったいをつけるような感じを表わす。 「しかし―な/とにかく―ね/君が―よ」 |
これはあなたのにもつですか。 |
か (終助) (一)質問・疑問の意を表わす。 「これは君のです―/何です―/どうすればよいの―」 (二)反語の意を表わす。 「そんなことをしてだれが喜ぼう―/そんなことがありえよう―」 (三)難詰の気持を表わす。 「まだ分からないの―/だめじゃない―」 (四)勧誘・依頼の意を表わす。 「そろそろ出かけよう―/君も行かない―/貸してくれません―」 (五)事の意外に驚く気持を表わす。 「なんだ君―/また交通事故―/ああ、そう―/しまった、きょうは休みだったの―/ブルータス、お前も―/まだ―、遅いなあ/なんたる事―」 (六)人の言葉や諺や歌の文句などを反芻スウしながら、その意味や事実をひとりで確かめる意を表わす。 「泣き虫―、けだし適評だ/火の無い所に煙は立たぬ―、それもそうだ」 |
これはなんですか。 |
わたしのにもつです。 |
の (格助) (一)あとに来る言葉の内容や状態・性質などについて限定を加えることを表わす。 「私―本/秋―雨/東京で―生活/母へ―手紙/雪―ようだ」 (二)あとに来る動作・状態の主体であることを表わす。 「桜―咲くころ/父―帰りを待ちわびる/お茶―濃いのを飲む」 (三)上の語を体言として扱うことを表わす。 「来る―〔=こと〕が遅い/安い―〔=物〕がいい/きれいな―をくれ」 (四)理由・根拠・主体の立場などを説得的に述べることを表わす。 「彼は病気な―だ/その日は雨が降っていた―です/君も行く―か?〔=『君も行くか』が、『行く・行かない』についての単純な疑問であるのに対し、相手の行くような様子を見て、それを確かめている表現〕/またあした雨が降る―か?〔=雨が降るとは一体どうした事なのだろう〕」 (五)あれこれ列挙して述べることを表わす。 「狭い―〔=とか〕きたない―〔=など〕と文句ばかり言う/行く―行かない―ってはっきりしない/痛い―〔=とか〕痛くない―って〔=とかいうどころではなく〕、とてもがまんが出来なかった」 (六)同格であることを表わす。 「友達―田中君/店長―川口さんを呼んでください」 〔(四)の口頭語形は、「ん」〕 |
これもふくです。 |
も (副助) (一)類似した事柄を列挙したり同様の事柄がまだあることを言外に表わしたりする。 「あなたが行けば、私―行く/本―買った/菊―かおる季節/あれ―これ―と願う親心/海―山―人で一杯だ/雨―降るし、風―強い」 (二)(極端な場合を取り上げ)そのものが例外ではないということを表わす。 「子供に―〔=さえ〕分かる/挨拶―〔=一つ〕しない/猿―木から落ちる/どこ―満員だ/私で―出来ますか/何―無い/一つ―無い/一度―来ない」 (三)予期される程度を超えていたり限界に達していたりすることを表わす。 「雨は三日―降り続いて、ようやくやんだ/何を思ったか、私に十万円―くれた/少なく―千円は有る/高く―一万円以上はしない/一週間―有れば出来ます」 (四)主体にそう判断される事態であることを表わす。 「運悪く―見つかってしまった/惜しく―敗れた/辛く―のがれた」 (五)その中がさらに幾つかの部分(程度・段階)に分かれていることを表わす。 「東京―〔=と言っても〕西のはずれ/二十世紀―〔=ではあるが〕初めのころ/北―北〔=同じ北とは言っても〕、北海道の果てだ/書き―書いたり〔=よくぞここまで書いたものだ〕、無慮十万枚/本と言って―ゾッキ本だ/学者に―いろんなタイプが有る/店に―よりけりだ」 (六)そのものの場合を一応肯定することを表わす。 「飯―飯だが〔=御飯を食べたいのは山やまだが〕、まず酒だ/子供―子供だが〔=子供の方にもそれなりに問題は有るが〕、親―親だ〔=親の方も負けず劣らずどうかしている〕」 |
さん (接尾) 「様サマ」の口語的表現。 (一)「様」より親しみの気持を含めて、人の名前や人を表わす言葉などのあとにつけて敬意を表わす。また、動植物などを擬人化して言う場合にも用いられる。 「山田―・むすこ―・向こう―・お隣―・ゾウ―・おサル―・おいも―」 (二)相手のしてくれたことに関する言葉のあとにつけて敬意を表わす。 「ご苦労―・ごちそう―」 (三)相手との共通の話題に関する言葉につけて、丁寧な気持を表わす。 「お早う―」 |